銘柄解説

【必見】安定成長が期待できる米国株5つ

こんにちは、TOMです。
今回は、今後も安定成長が期待できる米国株を紹介していきます。


前提として、投資には元本割れのリスクがあります。余剰資金で行ってください。投資は自己責任にてお願いいたします。




長期投資ということで、株価の値動きに応じて都度売ったり買ったりは繰り返しません。
ずっと保有し続けます。それが一番安心ですよね。


「今日は下がってる…」とか
「今は上がってるけど、下がる前に売っておいたほうが良いかな?」とか



そんなこと思っていたら、安心して長期投資はできないですよね。
長期投資では、すぐ売ることは前提にしていないので、
下落しても焦ることはないですし、むしろ下落をチャンスと見て買い増すくらいで考えます。



さらに、長期投資であれば売買にかかるコストも抑えられます。


では、このような長期保有できる銘柄はどのように選べば良いか。
それは、「今後10年先も成長していくだろうな」という成長ストーリーを描けるかどうか、だと思います。




今後10年先も伸びていく分野ってどこだと思いますか?
例えば、僕は「IT分野」だと思っています。テクノロジーはとてつもない勢いで成長していますよね。
今後はメタバース、NFT、VR/AR、自動運転、AIなどなど、世界を変える技術がどんどん発展していくはずです。



であれば、そういうテクノロジー企業の株価は10年後さらに上がっているだろうと予想できるわけですね。
この記事では、こんな観点をもとに、10年先に更に発展しているだろうなと思われる企業を紹介していきます。

1. アップル(AAPL)

これは誰もが知っている企業ですね。iPhone、本当にスタイリッシュで便利です。
アップルは研究開発に多額の資金を費やしています。その額は年間179億ドル。1ドル=110円で日本円に換算すると、実に1兆9690億円にもなります。



アップルの最大の魅力は、お客さんを上手く囲い込んでいるところだと思います。
ハードウェア(iPhone, Mac)、ソフトウェア(iOS, iCloud)、サービス(iTunes, AppStore)をすべてリンクしていて、
アップル製品から抜け出せなくなります。これによってアップルがどんどん儲かります。


今まではiPhoneを主力に世界で15億台を販売し、グローバルブランド1位となったアップルですが、
今後はウェアラプールやヘルスケア分野、そして自動運転といった新しい、かつ成長著しいビジネス領域に参入していくことによって、
さらなる成長を遂げるでしょう。


アップルの最大の価値は、前述したようにハードウェア、ソフトウェア、サービスのすべてを自前で開発している点にあります。
間違いなく10年後も残っていて、さらに発展している企業だと思います。


2. アマゾン・ドットコム(AMZN)

1994年にジェフ・ベゾスが書籍のオンライン販売からビジネスをスタートさせ、きわめてイノベーティブな発想で小売業界をディスラブトしてきた企業です。


巨大な配送センター、物品輸送用に専用のボーイングの大型機を何十機も保有し、
顧客が注文を出して2日間もあれば品物が届きます。また全米では翌日配送が可能になりました。


同社の米国内の配送ネットワークは2020年にフェデラルエクスプレスの規模に達し、2年以内にはUPSと同じ規模になると言われています。
国土の大きな米国で翌日配送を可能にするのは、かなりのインフラネットワークが必要です。


また、「お客様ナンバーワン」という会社の哲学を反映して、これでもかと言わんばかりにチャレンジングなサービスを開発しています。
世の中の小売りはオンラインショッピング化が明確になりました。このトレンドに貢献したのにアマゾンの存在が大きいです。


300年第1四半期年末の米国小売り業界の売上高に占めるオンラインショッピングの割合は10.8%足らずでしたが、
直近では15%まで増えました。それでもまだ15%ですからね、今後もどんどん増えていくと思います。


アマゾンというと、多くの人は「オンラインショッピング企業」というイメージが強いと思いますが、実は他にも色んなビジネスを展開しています。


「アマゾンエコー」は全米ナンバーワンのシェアを誇り、Prime Videoには映画、ドラマ、さらにはアマゾンオリジナルの番組がそろっています。ちなみに番組制作については1作あたり4、5億円ものお金をかけています。日本のゴールデン枠の番組制作費は4000万円程度らしいのですが、アマゾンオリジナル番組は、その10倍です。


ショッピングの配送についても未来を見据えて、ドローンや自動運転配達用のビークルの開発も進行中。


さらにAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)という世界最大のクラウドピジネスがあり、大きな利益を生み出しています。
世界中で展開されているオンラインショッピングはまだほとんど利益が出ていないものの、これはシェアを取りに行っているからで、その部分をAWSの利益で補完しています。


さらには、これから実店舗での買い物も大きく変えようとしています。
「アマゾン・ゴー」というコンビニエンスストアは、スマホにアプリをダウンロードし、QRコードをゲートにかざすと入店でき、
あとは欲しいものを持って店を出れば、決済まですむというレジレスコンビニです。

これを全米展開する予定です。
日本でも同じサービスが展開されるのは時間の問題でしょう。ここまでサービスを展開されると、もはやアマゾンに対抗できるオン
ラインショッピングは皆無だと思います。


3. テスラ(TSLA)

急成長中のEV(電気自動車)のメーカーです。
2030年には50%がEVになると言われています。CEOのイーロン・マスクは今後10年間で年間40%から50%の売上増が可能と公言しています。


テスラの強みはアップルと同じく、ハードウェア、ソフトウェア、サービスの3つを自前で持つエコシステムです。


ハードウェアは自動車ですが、テスラは自動車の上にコンピュータが載っているようなものです。そのコンピュータのソフトウェアは現在4G回線でつながっており、常にアップデートされています。車載モニターは地図表示だけでなく、バッテリー残量と照合して、テスラがサービスとして設置している最寄りの高速充電所を案内してくれます。


ちなみにテスラは全米971か所に高速充電所を設けています。モニターには、すでにネットフリックスのアブリがダウンロードされていますが、これは近い将来実現化されるであろう自動運転の際の車内エンターティメントを意識してのことです。


テスラの凄さはこのソフトウェアです。将来的には自動運転を可能にするのですが、すでに運転データをクラウドに送り、機械学習やAIによって運転手の運転パターンの分析が行われています。


テスラはテスラ車のオーナーのために自動車保険を販売しているのですが、その運転データによって保険料の最適化が図られます。事実、既存の自動車保険からテスラの自動車保険に切り替えたら、保険料が半分になったという話もあります。


テスラの凄さは、今まで集めて分析した運転のピッグデータにもあると言われています。
コンサルティング会社であるマッキンゼーによると、運転データの価値は今後10年間で49兆円から80兆円の規模になるそうです。


運転の将来像としては、ロボタクシーの実用化が考えられます。車を買っても、実際自分で自動車を運転する時間は1日平均2時間程度だそうです。

つまり1日のうち22時間は車庫で眠っているわけで、これを有効活用法として、ロボタクシーにしようというわけです。
テスラの自動車を購入して、自分が乗らない時はロボタクシーとして働かせる感じですね。


イーロン・マスクは年間3万ドルくらい稼げるだろうと言っています。


その他、ソーラーエネルギー事業も今後注目です。現在は売上の5%程度ですが、将来的には売上の半分くらいまで増やす方針です。ソーラーパネルで作られた電気を蓄電器に貯めておき、自動車のバッテリーに充電すれば、テスラ車のランニングコストはほぼゼロになるわけですが、テスラはクリーンエネルギー事業の拡大を計画しています。


さまざまな可能性を秘めているテスラですが、自動運転機能とロボタクシーだけで5000億ドルの価値があると言われています。
今のテスラの時価総額が4200億ドルなので、それだけでもテスラの価値は倍になるだけのパワーを秘めているといっても良いと思います。


4. ロウズ(LOW)

米国を代表するホームセンターを展開している会社で、同業他社にはダウ工業株指数に採用されているホームデボがあります。


米国の住宅価格は、1970年からの推移を見ると、長期にわたって高値を更新してきました。もちろん、リーマンショックなどによる急落も経験していますが、その落ち込みを埋めて過去最高値を更新し続けています。


逆に日本は1989年のバブル期にかけて急騰していますが、その後はバブル崩壊で大きく下げ、横ばいです。
住宅事情を日本と比較すると、世帯数は2倍、広さは2.6倍、建ててから40年以上経過している住宅数は3倍もあり、中古住宅の流通量は20倍にも達しています。


その結果、ホームセンター市場の規模が日本の10倍にもなります。
この非常に大きなマーケットを二分している企業が、ここで紹介しているロウズであり、同業他社のホームデボです。


現状、ロウズはマーケットシェアが小さく、これからホームデボにキャッチアップしていくとすれば、まだまだ成長余力があると考えられます。


米国では「ホームインプルーブメント」という言葉があります。家の価値を高めるという意味です。米国は住宅価格が長期的に上昇しているため、お金をかけて自分が住んでいる住宅のコンディションを整えておけば、株式投資と同じように価値が上がるものと考えられています。
だからこそ、ロウズのようなホームセンターへの需要が大きいということですね。


ロウズは北米に2200以上の店舗を構えるほか、カナダやメキシコ、オーストラリアにも展開しています。
北米では1週間で1800人のお客さんが来店し、22万人の従業員が働いています。体育館のような巨大な建物のなかに、3500種類の商品が所狭しと並べられていまして、10万点以上の商品の注文が可能です。


この会社は、デジタル化の流れにやや遅れを取っていました。しかし、2年前にマービン・エリソンCEOが就任したことを機に、
デジタルテクノロジーを積極的に導入し、業務の効率化を進めています。これにより、もう一方の雄であるホームデボとのギャップも
徐々に埋まってきました。


市場規模が非常に大きいことに加え、デジタル投資で業務効率化が進んでいるため、長期的に見た成長余地は十分に期待できそうです。


5. プールコーポレーション(POOL)

1995年にS&P500に1万ドル投資すると8万2743ドルになります。
この会社に投資したら約3ミリオンドル。100万円が3億円です。1981年に創業。


日本にはない米国的なニッチな会社であり、ある意味地道な事業を行っているのですが、実はそういった会社の中には素晴らしい成長を遂げている会社があります。


米国の家庭には10万以上のプールがあります。
18歳から29歳までの17%がプールを持っています。30~49歳だと16%、そして50歳から64歳が13%です。

年齢が若い人ほどプールを持っているということですね。



プールを持っていると、メンテナンスが必要になります。プールに水を貯めておくだけだと不衛生なので、しっかり消毒する必要がありますよね。

落ち葉などが入っていると汚いので、それも掃除しなければなりません。


プールコーボレーションはプールそのものを造っているのではなく、
プールができた後のメンテナンスに必要な製品を扱う会社です。売上の80%が北米で、
プール関連商品以外にアウトドアキッチン、ゴルフ場の水はけをするための製品も扱っています。



プールのメンテナンスには、各家庭で毎年5000ドルから6000ドルもかかると言われています。
毎年、それだけのメンテナンスコストを負担できるのは、ある程度、裕福な人たちですね。


プールがある限り、この人達からの需要があるということです。


米国は人口が増え続けています。そのため、特に戸建て住宅が不足しており、年間150万戸くらいを新設しないといけません。
南部は気候が温暖で人口が増えやすい環境にあるので、プールの需要も非常に大きくなります。
今後もプール付きの家は増えるでしょう。


ニッチではありますが、プールのマーケットは着実に伸びていますし、今後も伸びていくだろうと考えられる材料があるのに加え、
この会社は積極的にM&Aを行うことによって、成長しています。従業員は4000人で、12万社もの取引先を持っています。


ネット販売も行っていて、20万種類の製品を扱っているので、「プール製品のデパート」などと呼ばれています。

今後の成長戦略としては、長期的な目標として売上は年6〜8%成長、粗利率10%、
毎年1・5億ドル〜2億ドルくらいのアグレッシブな自社株買いを行っており、EPSは10%台の半ばを狙っています。GAFAとは対極にあるような地味な業界ではありますが、そのなかにも珠玉の銘柄があるところに、米国株式市場の奥深さが感じられますね。



今回紹介した銘柄は、優良株のほんの一部です。世界(特に米国)には、他にも伸びている企業はたくさんあります。




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